ヒートテック大ヒットの原理
ヒートテック。
今や言わずと知れた、ユニクロの看板商品です。
これ、とてもあたたかいですよね。
わたしも高校の頃から愛用しています。部活でソフトボールをやるときには、アンダーシャツとしても使っていたものです。
こういう
あれ、着てないやん
ヒートテックを愛用している方、多いのではないのでしょうか。
「ヒートテック無しじゃ冬越せない!」なんて言う人もいますからね。
きたるべき冬に備えてせっせと食料を蓄えるアリさんに失礼ですけどね。
さて、そのヒートテック、何故あたたかいのでしょう?
人体からは、少なくとも一日800mlの水分が水蒸気として発散されるといいます。
その水分(湿気)を繊維が吸着することによって運動エネルギーが熱エネルギーに変換され、発熱すると考えられています。
ユニクロはそこに着目し、吸湿発熱繊維を用いてヒートテックを開発したわけです。
さらにヒートテックは、発熱だけでなく保温機能も備えています。
繊維と繊維の間にできるエアポケット(空気の層)が断熱効果を発揮し、発生した熱を逃がさないようにしてくれるのです。
・・・うーーーん、ピンと来ない!!
まぁとりあえず、ヒートテックなんかすごいよってことです。
しかしです。
そのすごさ、実際に着用してみて他のインナーとの違いがわかりますか?
長袖インナーって他にも沢山あります。特に女性のみなさんなら身を持って知っているはず。
そう、ババシャツ。
ババシャツ、あたたかいじゃないですか。
ババシャツとヒートテックの違い、あなたにはわかりますか?
例えば何の変哲もないババシャツをヒートテックのパッケージに入れてそっとユニクロの売り場に置いておくとするじゃないですか。
何も知らない誰かがそのヒートテックに擬態したババシャツを買いますね。
翌日着ますね。
するとほぼ100パーの確率で、
「さすがヒートテックあったかいわぁ!!!ヒートテック無しじゃ冬越せないわぁ!!!」
ってなると思うんですよ。
所詮脳の10%しか使っていない人間です。ヒートテックと言われればああヒートテックあたたかいなと考えてしまうのでしょう。
では何故、他の長袖インナーを差し置いてヒートテックだけが大ヒットしたのでしょう?
それはおそらく、呼び名です。
例えば男性のみなさん、想像してみてください。
彼女やナンパした女の子の服を脱がせてみたら「ババシャツ」を着ていた。
わたしは男性ではないので正確なところはわかりませんが、
少なからずガッカリするものはあると思うのです。
「(この子こんな可愛いのに・・・ババシャツ着てる・・・ババシャツて・・・)」
という具合に。
女性の側からしても、「(クソッ油断してババシャツ着てきてしまった・・・)」
ってなると思うんですよ。知らないけど。
一方、ヒートテックの場合はどうでしょう。
はいそれでは男性のみなさん、女の子の服を脱がせますね。
女の子が「ヒートテック」を着ていますね。
「あ、ヒートテックね、あったかいよね」
「うんあったかいね」
ってなると思うんですよ!!
「ババシャツ」が主流だった時代、特に若い女性はその名前とイメージからどうしても長袖インナーを着ることに躊躇いを感じていました。
ところが2003年、その悲しき長袖インナーにユニクロがオシャレな名前を与えました。
それが「ヒートテック」。
かつて若い女性に敬遠されていた長袖インナーでしたが、
そのネーミングによって、彼女たちが躊躇いなく腕を通せるようになったのです。
さて、長くなりましたが、結論といたしまして。
長袖インナーは、ヒートテックというオシャレな名前を手に入れたことによって市民権を獲得することに成功しました。
そこで女性のみなさん、うっかりしてババシャツを着てきてしまったときは、
「いや~寒いからヒートテック着てきちゃったよ~ヒートテックね~~」
と、最後までシラを切り通しましょう!!!!!!